事業のアイデア出し
はじめに
前回の事業計画書の基本に引き続きアイデアだしについて記事を書いていこうと思います。
この記事はカラー版 マンガでわかる 事業計画書のつくり方
を参考にさせて頂いています。
自己分析を踏まえてアイデアを売り物に
事業化のアイデアは次の手順で絞り込んでいきます。
事業を成功させるにはまず自分の強み弱みを知り、それを最大限活用できることが重要です。
そのために始めに現在のビジネス環境でどんな自分の強み・弱みがあるか分析しましょう。
分析するための手法としてはSWOT分析
があります。
SWOT分析
SWOT分析は、基本的には 強み(Strength)
・弱み(Weakness)
・機会(Opportunity)
・脅威(Threat)
に分けて分析していくフレームワークです。
それぞれの項目について当てはまる要員を書き出していきます。
特に強み(Strength)
は重要になるので他の項目よりを多めに洗い出すようにしましょう。
輸入販売事業を具体例として以下に示します。
- 強み(Strength)
- 海外メーカーとコネクションがある
- 大手小売チェーンとコネクションがある
- 直接交渉できるビジネス英語力がある
- 弱み(Weakness)
- コネクションがある海外メーカーが1社しかない
- 平均客単価が低い
- PRノウハウを持っていない
- 機会(Opportunity)
- SNSを活用して若年層にPRできる
- 市場が拡大している
- オンライン通販の利用率が拡大している
- 脅威(Threat)
- トレンドの移り変わりが激しくすぐに陳腐化する可能性がある
- 競合メーカーが多数あり類似品が増えている
- 高価格商品が売れなくなってきている
これらを洗い出す段階では各項目を把握できれば大丈夫です。 洗い出しが終わったらクロスSWOT分析で、具体的な事業アイデアを考えていきます。
クロスSWOT分析
クロスSWOT分析は、SWOT分析の4つを次の4パターンで組み合わせて行動プランを考えるフレームワークです。 この4つのくみあわせから、それぞれの方向性の異なる戦略を考えていきます。
強み(Strength)
x機会(Opportunity)
-> 積極攻勢戦略弱み(Weakness)
x機会(Opportunity)
-> 弱点補強戦略- 市場の環境を活用して自分の弱みを補強する
強み(Strength)
x脅威(Threat)
-> 差別化戦略- 競合よりも優位に立つための差別化を図る
- サービスの付加価値を高めて競争力を高める
- ターゲットを絞って競争力強化を図る
弱み(Weakness)
x脅威(Threat)
-> 防御戦略- リスクを避けてダメージを最小限にとどめる
- 自社の課題にちゅうりょくして弱みを克服する中長期的な戦略を進める
- 一旦事業を停止して代替ビジネスを模索する
アイデアを出す時のコツ(ブレイン・ストーミング)
クロスSWOT分析だけではなかなかアイディアが出なくて悩むかもしれません。 そこでアイデア出しの方法としてブレイン・ストーミングというフレームワークがあります。 ブレイン・ストーミングはとにかく思いつく限りのアイデアを自由に出していく方法です。 このフレームワークでは以下の4つのルールを厳守することが重要になります。
- 出てきた意見を批判しない
- 思いつくまま自由奔放に書き出す
- 質ではなく量にこだわりたくさん出す
- 出てきた意見から連想して意見を増やす
何もないところから急にアイデアを絞り出すのは難しいので、現在の市場環境などからテーマを決めてそこからアイデアを膨らませていくとやりやすいかと思います。 出せるだけアイデアを出したら、それらを評価・選定をし実行すべきアイデアを絞り込んでいきます。
アイデアの評価・選定
アイデアを出したら次の5つの評価基準でアイデアを評価していきます。
- 新しさ
- 前例があるか
- 差別化
- 他者が真似できないか
- ニーズ
- 顧客のニーズがどれだけ高いか
- 実現性
- 実現にあたってのハードルがどれだけ高いか
- 収益性
- 原価をふまえどれだけの利益率が確保できるか
各項目とも3点満点で採点し合計点を出しましょう。 合計点上位だけ残し、残した中で心からやりたいと思えるアイデアを選びましょう。
最後に
アイデア出しが完了しどんなアイデアを実現するか決まったら、そのアイデアの提案背景を考えていきます。 次回は提案背景について書いていこうと思います。